94年10月リリースのYOU名義での1stアルバム。
Fair Childでのポップでニューウェーブな音楽性やビジュアルからがらりとイメージを変えてのソロ作品。ストリングスなども導入したシンプルで上品な音と、正にアルバム通りカシミヤのようなしっとりとして耳触りのよい優しく大人な彼女の声の相性はよく、ひと言でいうと大人の女性のポップスとしてとてもいい。彼女の小悪魔的な側面を写し出したジャケットで使用されている写真も秀逸。プロデュースは藤原ヒロシとIIO yoshifumi。
当時、個人的にはこのテイストで2nd以降も作ってもらいたかったのだけれど、2ndソロ作品「南向き」は今作とはまた違う温かみのある音楽性でリリースされて、気ままというかひとつのイメージに縛られない彼女の自由感に(いい意味で)失笑した記憶が残っている。
下の動画はこのアルバムにボーナストラックとして収録された「二回目のキス Deuxiemes Bisoux」。作曲は後藤次利。この曲は何度聴いてもついついthe velvet underground「I'm waiting for the man」を連想してしまってフラットな気分で聴けないのが残念ですが、YOUのボーカルの取り方の妙もあって、いい曲だと思う。
あとこのアルバムは近年の宍戸留美の作品が好きな人はかなり気に入るんじゃないかなあ、と思ってみたりもするけど。
0 件のコメント:
コメントを投稿